生活習慣やストレスから起こる「筋膜の癒着」とは
「癒着」という言葉を辞書で調べると、
「本来は分離しているはずの臓器、組織面が、外傷や炎症のためにくっつくこと」
とあります。
代表的な例が外科手術後の傷跡ですが、たとえ外傷などがなくても癒着が起こることがあります。
それは、「筋膜の癒着」です。
癒着の主な原因
外傷などがなくても起きる「筋膜」の癒着とは
筋膜とは、頭のてっぺんから足の先までを覆っているネット上の繊維です。
具体的には、コラーゲン繊維と弾性繊維が組み合わさって一つのユニットとして働き、バネのような構造で真皮にハリを与えています。
コラーゲン繊維は真皮や腱などにびっしりと詰まっているのですが、実は収縮力がほとんどなく、コラーゲン繊維同士が引っ付くことが癒着に繋がります。
癒着の主な原因は、怪我、手術の他にも、仕事などで長時間同じ姿勢で過ごすことによって起こる身体のゆがみ、ねじれからくる負荷なども一つとして考えられています。
つまり、外因的要因のほかに、日常における生活習慣やストレスなどによるところもあるのです。
癒着の悪循環
筋膜が癒着すると、筋膜の正常な伸展が制限され、肩が上がらない、腰が痛いなどの症状が現れます。
そして、先に述べたように、筋膜は全身をネット状の繊維で覆っているため、他の場所も緊張するようになります。
癒着とは文字通り「引っ付いている」状態なので正常な体内の循環も妨げられ、癒着が起きている場所だけでなく「日常生活の中でゆがみが起きてしまっている場所」も影響を受けます。
癒着を元に戻す
癒着が起こると、身体のいくつかの部位にさまざまな影響を及ぼします。
あなたの身体に起きている問題の原因が癒着であれば、癒着を元に戻すことで問題は終息するかもしれません。