筋膜は癒着して体のトラブルに?
筋膜は、体のさまざまな組織を包んでいる膜です。
組織の表面を覆って組織同士がこすれて傷つくのを防いだり、運動時にスムーズに力を伝達できるようにしたりといった役割を持っています。
普段は軟らかく伸縮する性質を持っている筋膜ですが、いろいろな原因で癒着して硬くなることがあります。
筋膜が癒着すると、体の中でさまざまなトラブルを引き起こす可能性があるので、何らかの対策をしておきたいところです。
癒着した筋膜を軟らかくほぐす方法が筋膜リリース!
癒着した筋膜を軟らかくほぐして、筋膜由来のトラブルに対処していく方法のひとつが、近年話題になっている筋膜リリースです。
筋膜リリースはストレッチやローラーを転がすものなど、自宅でできるものが有名ですが、その他にも専門家の手でもんでもらったり、医療機関で筋膜に注射を打ってもらったりといった方法もあります。
そんな中で今回ご紹介するのがメディセルです。
筋膜リリースのために開発されたメディセルとは?
メディセルは、筋膜リリースのために開発された機械です。
メディセルには、ホースの先に小顔ローラーのようなローラーが取り付けられています。
ホースの反対側には吸引用のポンプが取り付けられており、ポンプの力で吸引しながら、ローラーでもみほぐしていきます。
メディセルの最大の特徴は吸引の力を利用する点であり、素手でもみほぐす方法と違って上から押し込むことなく筋膜をほぐせるため、周囲の組織が傷つきにくく、揉み返しなどのトラブルが起きにくいです。
さらに、ローラー部分を交換することで、より刺激の弱い施術も可能です。
そのため、首や顔のようにデリケートな場所への施術もできます。
メディセルでは、どんなトラブルにアプローチできるのでしょうか。
いくつか具体例を見ていきましょう。
肩こり
筋膜の癒着は、肩こりにつながる可能性を秘めています。
肩や首の近くで硬くなった筋膜は時として、周りにある筋肉などの組織を圧迫します。
すると筋肉が緊張し、周りの血管を圧迫して血行不良を引き起こします。
血行が滞った筋肉には疲労が溜まり、肩こりへとつながっていきます。
また、肩こりの原因のひとつとして姿勢の悪化がありますが、筋膜の癒着によって生まれた違和感や不快感から体をかばおうとして姿勢が悪化するケースがあります。
これも、筋膜の癒着が肩こりを引き起こすと考えられる理由のひとつです。
肩こりの症状は、ちょっとした痛みや違和感、不快感を覚える程度で済むものもあれば、頭痛や吐き気、後にご紹介する冷え性や疲れ目などにつながるものも存在します。
【関連記事:つらい肩こりや首こりの原因はこんなところに!?筋膜リリースで肩こり・首こりの対策をしよう】
そんな肩こりへのケアとして、メディセルで肩や首回りの筋膜をほぐして組織への圧迫を減らすようにアプローチします。
また、筋膜の癒着によって生まれた違和感や不快感を取り除くことで姿勢の矯正をサポートし、肩こりを引き起こす姿勢の悪化に対してもアプローチします。
腰痛
筋膜が癒着して起きると考えられている症状のひとつが腰痛です。
腰痛はその名の通り、腰に痛みを覚える症状です。
肩こりのときと同様、筋膜が癒着したときに筋肉が緊張することがあります。
筋肉は緊張すると、血液からの栄養を上手く受け取れなくなって筋力が低下したり、違和感や不快感から体をかばって悪い姿勢をとるようになったりします。
すると、腰を支える筋肉にも普段より大きな負荷がかかるようになり、ある一定の許容量を超えたときに、腰痛となって現れるケースがあります。
メディセルで筋膜をほぐすことで、腰の筋肉を緊張状態から解き放ち、腰痛にアプローチします。
例えば、腰の筋肉を圧迫する筋膜の癒着を取り除いたり、姿勢の悪化につながるお腹や背中、胸の筋膜をほぐしたりします。
むくみ
むくみが起きる原因のひとつに、リンパ液の循環不良があります。
リンパ液は、体に溜まった水分や老廃物を回収する役割があるため、リンパ液が上手く流れなくなると、体はむくみやすくなります。
筋膜の癒着によってその近くにあるリンパ管が圧迫されると、リンパ液が上手く流れなくなり、むくみへとつながります。
メディセルで筋膜の癒着を取り除いてリンパ管への圧迫を減らし、リンパ液が上手く流れるようにアプローチすることで、むくみ対策を行います。
むくみにつながりやすいふくらはぎや、二の腕などに対して、メディセルでもみほぐしていきます。
また、ローラー部分を取り換えることで顔のむくみにも優しくアプローチが可能です。
むくみケアとしてメディセルを導入しているエステサロンなども数多く存在します。
かかとの痛み
足首からかかとにかけて存在するのが「足底筋膜(そくていきんまく)」です。
足底筋膜が上手く機能しなくなると、足裏のクッション性が低くなっていき、着地したときにかかとが痛みだしたり、足首の曲げ伸ばしが難しくなったりすることがあります。
足底筋膜がしっかりと機能するように、メディセルで足底筋膜をほぐしていきます。
また、下半身全体の筋肉や筋膜はつながっているので、足底筋膜が不調を起こしている場合、ふくらはぎや太もも、お尻まで何らかの不調が起きている可能性があります。
そのため、足の裏やかかとといった足元だけでなく、下半身全体の筋膜をほぐします。
冷え性
筋膜が癒着して血管を圧迫すると血行不良につながるのは、肩こりの紹介でお伝えした通りです。
血液は筋肉に栄養が送り届ける役割を持っているので、血行が滞ると筋肉に血液が行き渡らず、筋肉の機能が低下することがあります。
筋肉が上手く機能しなくなると、体温が落ちやすくなって冷え性につながります。
メディセルで筋膜をほぐし、冷え性につながる血行不良へとアプローチします。
手足の末端まで、全身をくまなくほぐします。
疲れ目
疲れ目は、肩こりなどのトラブルと密接に関係しています。
肩や首の筋肉が緊張した場合、それにつながっている顔や目の筋肉も同じように緊張して疲れることがあります。
疲れ目は主に、目の周りの筋肉が疲れて起きるとされており、肩や首の筋肉の緊張を解きほぐすことで、疲れ目にもアプローチできる可能性があります。
疲れ目にもつながる肩や首の筋肉が緊張しないように、メディセルで肩や首周辺の筋膜をほぐしていきます。
マッサージやボディメイクにも
メディセルは体のトラブルに対処するだけでなく、マッサージやボディメイクなどにも使われています。
手でもみほぐす方法に比べて優しく施術するので、リラクゼーションの目的で取り入れられることがあります。
また、揉み返しが起こりにくいことから、運動前の調整や運動後のケアにも取り入れられています。
探してみよう
接骨院や整骨院、整体院といった施術院の他にも、エステサロンやトレーニングジムなどでも導入されています。
ゆるっくでは、メディセルを導入している施設を見つけることもできるので、こちらを活用してみてはいかがでしょうか。
おわりに
今回は、筋膜リリース専用の機械「メディセル」ではどんなことができるのかについてご紹介しました。
体に起こったさまざまなトラブルは、もしかしたら筋膜に原因があるかもしれません。
メディセルで筋膜をほぐして、体に起きたトラブルをケアしてみませんか?