筋膜について

筋膜リリースをダイエットに生かそう!おすすめの方法もご紹介!

話題の筋膜リリース。
ヘルスケアや美容の世界で取り上げられることが多い筋膜リリースですが、実はダイエットにも生かすことができます。

とはいえ、筋膜リリースという言葉を初めて聞いたという人もいるでしょう。
そこで今回は、筋膜リリースとは何なのか、筋膜リリースをどのようにダイエットに生かすのか、それぞれご紹介します。

筋膜リリースをダイエットに生かそう!おすすめの方法もご紹介!

筋膜リリースとは?

筋膜リリースは、筋膜をほぐして体の不調や運動時のパフォーマンス低下を起こさないようにアプローチする方法です。

筋膜は筋肉や内臓、血管などを包んでいる膜で、ふだんは軟らかく、一つひとつの筋肉を保護したり、スムーズに動けるように力を伝達したりしています。

しかし、長時間同じ姿勢で過ごしたり、強い衝撃を受けたりすると、筋膜は硬くなっていきます。

硬くなった筋膜は、血管やリンパ管を圧迫して血液やリンパ液の流れを滞らせたり、筋肉を緊張させてパフォーマンスを低下させたりします。
すると、運動しても上手くカロリーが消費されなかったり、むくみやすくなったりして痩せにくくなるので、筋膜リリースで筋膜を柔らかくほぐして痩せやすい体づくりを手助けします。

筋膜リリースはストレッチやマッサージなどにも取り入れることができ、スポーツジムやボディケアサロンなどでは人気のダイエットメニューのひとつになっています。

筋膜リリースをダイエットにおすすめする理由は?

筋膜リリースはダイエットにどういった役割を持つのでしょうか。
代表的なものは3つあります。
それぞれ見ていきましょう。

血液の流れをスムーズにする

筋膜は血管の周りを包んでいるので、筋膜が硬くなると血管が圧迫され、血行が滞ることがあります。
血液には筋肉や内臓に栄養を送り届ける役割があるので、血行が滞ることで筋肉に十分な栄養が届かなくなる可能性があります。

そこで、筋膜リリースで血管を包む筋膜を軟らかくほぐしてあげることで、血液の流れをスムーズにして、筋肉に十分な栄養を送り届けられるようにアプローチします。

筋肉を緊張から解きほぐす

筋膜が硬くなって近くの筋肉を圧迫すると、圧迫された筋肉が緊張することがあります。

緊張した筋肉は、ギュッとしぼった状態のスポンジに例えられます。
しぼったままのスポンジに水がしみこまないように、緊張した筋肉には血液からの栄養が行き渡りにくくなります。

また、緊張して硬くなるということは弾力を失うということ。
筋肉に十分な弾力が無いと、ちょっとした運動でも筋肉が傷つきやすくなります。

緊張とは仕組みは違いますが、ステーキをイメージすると分かりやすいでしょう。
焼く前のお肉は弾力が強く、切れ味の良い包丁でないと切れませんが、しっかり火の通ったお肉は硬くなって弾力がなくなり、ステーキナイフでも簡単に切れるほどもろくなります。

その結果、ねんざや打撲、内出血などのケガにつながるほか、疲れも残りやすくなります。

このことから、筋膜リリースで筋膜を軟らかくして、筋肉を緊張から解きほぐすことで、筋肉が血液からの栄養をしっかり受け取ったり、十分な弾力を得て運動時にケガしにくくなったりするためにアプローチします。

むくみにもアプローチできる

むくみの原因のひとつは、水分や老廃物が回収されず溜まることです。
ここで重要なのがリンパ液です。

リンパ液には、体内で生まれた老廃物や水分を回収する役割があります。
しかし、リンパ管が狭くなると、リンパ液が上手く流れなくなることがあります。

リンパ管が狭くなる原因のひとつに、筋膜による圧迫があるので、筋膜リリースで筋膜をほぐしてリンパ管を広げ、リンパ液がスムーズに流れるようにアプローチできます。

筋膜リリースをダイエットに導入するときのコツ

さまざまなダイエットがある中で、筋膜リリースを導入しようとしたときに、どのようなポイントを押さえておけばよいでしょうか。
重要なポイントを3つご紹介します。

続けることが大切

筋膜リリースは短期間に集中して行うより、継続して行うことが大切です。
硬くなった筋膜をほぐすのは、一朝一夕でできることではありません。
焦らず、じっくり行いましょう。

筋膜リリースはあくまで体質づくり

覚えておきたいのが、筋膜リリース単体で痩せられるわけではなく、ダイエットで痩せやすくなる体質づくりにつながるということです。
筋膜リリースで体の調子を整えて、ダイエットを効率よく行いましょう。

運動と併用しよう

筋膜リリースを導入するなら、食事制限やエステに通うのも良いですが、有酸素運動や筋力トレーニングなどの運動と併用することをおすすめします。
※もちろん、食事制限をしてはだめだというわけではありません。
体調やスケジュールなどの条件を考慮しながら、自分に合ったダイエットを行いましょう。

「筋膜リリースは痩せやすい体質を作る」と言いましたが、正しくは「カロリーを消費しやすい体質を作るための方法」です。
そのため、積極的にカロリーを消費する運動との相性が良く、より効率的なダイエットにつなげることができます。

筋膜リリースでダイエットするときに気を付けなければならないこと

ここからは、目的に応じた具体的な筋膜リリースの方法をご紹介しますが、ひとつだけ、筋膜リリースをする際に気を付けなければいけないことがあります。

やりすぎは厳禁!ポイントは「痛気持ちいい」

特にマッサージによる筋膜リリースの際に要注意なのが、「強い圧をかける=効果がある」と勘違いして、必要以上の圧を加えることです。

筋膜リリースは筋膜を軟らかくほぐすことが目的であり、圧をかけるのも、ほぐしたい筋膜に力を届けるためなので、必要以上に強い圧を加えなくても問題ありません。

むしろ、強すぎる圧は周りの筋肉を傷つけ、筋肉のパフォーマンスを低下させてダイエットの効率を下げたり、思わぬケガにつながったりする可能性もあります。
個人差はありますが、だいたい「痛気持ちいい」と感じるくらいの圧を加えれば十分です。

※弱い圧でも激しい痛みがある場合は、何らかのケガや病気の可能性があるので、すぐに筋膜リリースを中止し、できるだけ早く医療機関で診断を受けましょう。

目的別!筋膜リリース

さて、ここからはいよいよ、具体的な筋膜リリースの方法についてご紹介します。
今回ご紹介する筋膜リリースの多くは、次にご紹介する「フォームローラー」を使用したものです。
フォームローラーは安価で購入できるほか、自宅にあるもので簡単に作ることもできるので、フォームローラーを持っていないという方もご安心ください。

フォームローラーって何?

フォームローラーは、誰でも簡単に、効率よく筋膜リリースできるよう作られた、円柱形のローラーです。
表面が凸凹しており、体に沿わせながら転がすことで筋膜リリースできる優れものです。

種類によっていろいろな機能があり、量販店やネット通販で千円台~1万円程度で購入できます。

【関連記事:筋膜リリースをするのに役立つ「フォームローラー」の選び方とは?】

また、自宅に置いてあるもので自作もできます。

用意するもの

・バスタオル
・雑誌
・ヘアゴムやビニールひも

①バスタオルを広げて、その一番端に雑誌を乗せます。

②雑誌とバスタオルを一緒にクルクルと巻いていきます。
巻き終わったときに、雑誌が「芯」になるようなイメージです。

③巻き終わったら、ヘアゴムやビニールひもなどで両端を留めて完成です。

巻くときの芯の硬さを調整することで、好みの硬さでローラーを作れます。

スッキリとしたふくらはぎを手に入れる

ふくらはぎは、下半身に送られた血液を心臓に返すポンプの役割を持っていることから「第二の心臓」とも呼ばれています。
そのため、ふくらはぎの筋膜をほぐせば、ふくらはぎのスタイルだけでなく、下半身全体のむくみを取り除くことにもアプローチできます。

 

 

ふくらはぎの筋膜リリース手順

①安定した床に、足を伸ばして座ります。

②左足の下にフォームローラーを差し込んで、左のふくらはぎを乗せます。

③右のふくらはぎを、左のふくらはぎの上に乗せます。

④膝を曲げたり伸ばしたりしながら、左のふくらはぎの下でローラーを転がします。
ゆっくりと、20秒から1分程度の時間をかけて行いましょう。

※圧が弱い場合は、少しだけ腰を浮かせてふくらはぎと両手で体を支え、前後に体重移動してローラーを転がしましょう。
左のふくらはぎをほぐし終わったら、右足も同様にほぐしましょう。

スッキリとしたふくらはぎを手に入れたい、下半身のスタイルを整えたいという方向けの筋膜リリースの方法です。

太ももをきれいに見せる

ふくらはぎと同様、下半身のシルエットを美しく見せるために重要なのが太ももです。
太ももの筋膜は意外に硬くなりやすいので、しっかりとほぐしましょう。

太ももの筋膜リリース手順

①体を左向きにして寝そべります。
②左ひじと右ひざを立てて左の太ももを浮かせ、その間にフォームローラーを差し込みます。
③フォームローラーに体重をかけながら前後に体重移動します。
ふくらはぎのときと同様、20秒から1分程度の時間でじっくり行いましょう。

左の太ももをほぐしたら、右も同様に行いましょう。

太ももは硬くなりやすい筋膜ですが、その理由のひとつに「座り仕事で圧迫されるため硬くなりやすい」というものがあります。
このことから、デスクワークや長時間車を運転する人におすすめです。

ポッコリお腹を撃退する

ダイエットと言えばお腹回りを引き締めたい人は多いでしょう。
次にご紹介するのは、お腹回りの筋膜リリースの方法です。

お腹の筋膜リリース手順

①床にうつ伏せになり、お腹を浮かせてフォームローラーを差し込みます。
②ひじとつま先で体を支え、ひじを曲げ伸ばして前後に体重移動を行います。
痛みが強い場合は、つま先ではなく膝で体を支えましょう。
③左ひじを上げて横を向き、右の脇腹をほぐしましょう。
同様に右ひじを上げて左の脇腹もほぐしていきましょう。

筋膜をほぐしてお腹の筋肉に十分な栄養を送り届けるほか、お腹にあるツボを刺激してダイエットに役立てます。

ポッコリお腹に悩んでいる人や、お腹回りのダイエットをさらに効率良く行いたい人におすすめです。

スッキリ背中美人になる

背中には、体の中でも特に大きな面積を誇る広背筋や僧帽筋などがあります。
そのため、上半身のスタイルを整えるために背中のケアは必須と言っても良いでしょう。
背中への筋膜リリースは以下の通りです。

 

 

背中の筋膜リリース手順

①壁を背にして立ちます。

②背中と壁の間にフォームローラーを差し込みフォームローラーに体重を預けます。

③膝を曲げたり伸ばしたりして、背中に当てたフォームローラーを上下に転がします。

20秒から1分程度行うと良いでしょう。

※寝転がって床の上で行うと、より大きな圧を加えやすくなります。

背中の筋膜はスタイルの維持だけでなく、肩こりや腰痛などの不調にも関わっています。
そのため、背中美人を目指す人や、肩こりや腰痛、猫背などに悩んでいる人にもおすすめです。

ピンと張った姿勢でスタイルをより良く見せる

頭が前に突き出すような姿勢だと、たとえ本来のスタイルが良くてもだらしなく見えてしまいます。
姿勢をピンと張った状態にするために、筋膜リリースでできることがあります。

 

 

大胸筋の筋膜リリース手順

①床にうつ伏せに寝そべります。

②右ひじを立てて上体を起こし、フォームローラー体の向きと平行に差し込みます。

③左胸をフォームローラーに押し当て、左腕を横に伸ばします。

④左右に体重移動して、体の中心から左肩との間でフォームローラーを転がします。
胸をしっかりとローラーに押し付けながら、20秒ほどゆっくりと行いましょう。

左胸が終わったら、右胸も同様に行いましょう。

大胸筋の筋膜が硬くなると、だんだんと背中が丸まっていきます。
大胸筋の筋膜をほぐして姿勢をまっすぐにすることで、ピンとまっすぐに伸びた姿勢へと近づいていきます。

姿勢が悪いと、見た目が悪くなるだけではなく、肩こりや腰痛といったトラブルにつながることもあります(これは背中の筋膜でご紹介した内容も同じです)。
そのため、ダイエットとしてだけでなく、ヘルスケアの一環として、姿勢を整えたい方におすすめです。

おわりに

今回は、ダイエットに筋膜リリースがどのように活用できるのか、また活用の際はどのようなポイントを押さえておけばいいのかについてご紹介しました。
筋膜リリースはテレビ番組などでも紹介されており、興味を持っている方も多いかと思います。
ぜひ、今回ご紹介した内容をもとに、ご自身のダイエットに役立ててください。

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