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筋膜リリースは痛い?痛くない?

筋膜リリースはすごく痛い!という体験談を聞きます。
一方で、筋膜リリースはそこまで痛くない!という話を聞くこともあります。
実際のところ、筋膜リリースは痛いのでしょうか。

今回は、筋膜リリースの仕組みと筋膜リリースが痛いと言われる理由、痛くないと言われる理由、そして、筋膜リリースで注意すべきポイントについてご紹介します。

筋膜リリースは痛い?痛くない?

筋膜リリースとは

筋膜リリースは、筋膜をほぐして筋膜由来のトラブルにアプローチする方法の総称です。

筋膜とは

筋膜とは、筋肉や内臓などの組織を包んでいる膜のこと。
筋膜には、全身を包むものや、筋肉など個別の組織を包むものがあります。

主に、コラーゲンとエラスチンという2種類のたんぱく質と水分によって構成されています。

コラーゲンは硬く頑丈な繊維で、エラスチンはしなやかに伸縮する繊維です。
それらが絡み合い、折り重なることで、筋膜は体の組織を支えられる頑丈さと、体を動かしてもちぎれず元に戻る伸縮性を持っています。

筋膜は本来、伸縮して体の動きを妨げないようにできていますが、長時間同じ姿勢で過ごしたり、強い衝撃を受けたりしたときにこの性質が失われて、カサブタのように硬くなることがあります。

これは「筋膜の癒着」と呼ばれる現象で、さまざまなトラブルや不調につながる原因のひとつだと言われています。

癒着した筋膜をほぐして筋膜由来の悩みにアプローチしよう!

癒着した筋膜はカサブタのように硬く、うるおいの無い状態になっており、周りの組織を圧迫したり、体の動きを妨げたりします。

例えば、肩や首周りの筋膜が癒着して、首周りの筋肉や神経を圧迫することがあります。
すると、圧迫を受けた筋肉は緊張して疲れや痛みの原因となる疲労物質や発痛物質を発生させる可能性があります。
また、圧迫を受けた神経が違和感や不快感を覚えることも考えられます。
これらの不調が「肩こり」につながることがあります。

肩こりの他にも、腰の辺りの筋膜が癒着した場合は、腰の筋肉を刺激して疲れさせ、腰痛を引き起こす可能性もあります。

また、筋膜の癒着はスポーツにも影響するとも言われています。
運動時に癒着した筋膜が引っかかり、パフォーマンスの低下につながることがあるようです。

こうした「筋膜が原因のトラブル」に対して、さまざまな方法でアプローチするのが筋膜リリースです。

筋膜リリースってどんな方法があるの?

筋膜リリースの方法としておそらく一番有名なのが、テレビ番組などでも紹介されたストレッチによる筋膜リリースではないでしょうか。
筋膜を重点的に伸ばすようにストレッチを行うことで、筋膜が軟らかくほぐれていくというものです。

ストレッチのほかに筋膜リリースと言えるのは、マッサージによるものと、専用の機械を使った施術によるものでしょう。
マッサージによる筋膜リリースでは、ほぐしたい場所を素手やローラーで揉みほぐします。
自分で揉むこともできるほか、施術院やサロンなどで施術者に揉んでもらうこともできます。

筋膜リリース専用の機械には、癒着した筋膜に生理用食塩水を注入する「エコーガイド下筋膜リリース(医療機関でのみ受けられる)」や、ローラーと吸引を組み合わせた「メディセル筋膜療法(施術院やサロンでも受けられる)」などがあります。

メディセル筋膜療法に関しては過去の記事でも取り上げていますので、そちらもぜひ!

【関連記事:メディセル筋膜療法って何?】

筋膜リリースは痛い?痛くない?

ここまで、筋膜リリースや筋膜についてご紹介しましたが、ここからは、筋膜リリースが痛いのかどうかについてご紹介していきます。

基本は痛くないけれど痛いときもある

筋膜リリースは筋膜をほぐす方法です。
そして、筋膜自体は痛みを感じないと言われています。
そのため、筋膜リリースで筋膜をほぐしても、基本的には痛くなることはないと考えられています。

ただし、筋膜リリースを痛いと感じた人が間違いかというと、そうではありません。
実は、筋膜リリースの際、癒着した筋膜が動くことで、周りの神経や筋肉を刺激して痛みを発生させることがあります。

この場合、はじめは痛みがあるものの、筋膜リリースをしばらく続けることで硬い筋膜がほぐれて周りの組織を刺激しなくなり、痛まなくなっていきます。

これが、筋膜リリースで痛みを感じる理由です。
筋膜リリースで痛みを感じるかどうか、その痛み方については、体調や体質、筋膜リリースを行う部位、癒着の度合い、ほぐし方などによって差があるため、同じ方法で筋膜リリースを行っても、痛む場合と痛まない場合があることは要注意です。

強すぎる力で筋膜リリースをすると痛くなる?

筋膜リリースで注意が必要なのが、「強い負荷ならより大きな効果を得られる」と考えて必要以上に強い負荷をかけようとすることです。

筋膜リリースの際に体に負荷をかけるのは、ほぐしたい筋膜に対して力を送り届けるためです。
強すぎる負荷をかけて筋膜リリースをすると、筋膜以外の組織に余計な負荷がかかることとなり、腫れたり、痛んだりすることがあります。
後述する揉み返しにつながることもあるでしょう。

正しい負荷で筋膜リリースを行うように注意が必要です。

揉み返しって何?

揉み返しとは、マッサージなどで揉まれた際に強すぎる力で施術することによって、施術後に痛みが発生する現象のことです。

筋膜リリースの場合も、必要以上に負荷をかけることで、揉み返しが起こる可能性があります。

特に、筋膜リリースを痛いものだと思い込んでいる人は効果を得ようとするあまり、必要以上に強い力で施術を受けようとする可能性があるため、気を付けましょう。

自分で行う場合は力加減の調整を、誰かに施術をしてもらうときには、必要以上に強い力がかかったときに、すぐに施術を止められるように相談しておくと良いでしょう。

揉み返しについては、過去の記事で詳しくご紹介しているので、そちらも参考にしてください。

【関連記事:施術後に痛い?だるい?「揉み返し」と「好転反応」とは】

おわりに

今回は、筋膜リリースが痛いかどうかについてご紹介しました。

結論として、筋膜リリースは痛いこともあれば、痛くないこともあります。
感じ方は、体質や体調、筋膜リリースを行う部位などに左右されるので、同じ方法、同じ力で筋膜リリースを行ったとしても、人によって痛いと感じるかどうかは変わってきます。

ただし、必要以上に強い負荷をかけて筋膜リリースを行った場合には話は別です。
この場合は、負荷のかかった場所が傷つくので、筋膜リリース中に痛みだしたり、筋膜リリース後に揉み返しが起きたりして、痛みに悩まされることになります。

そのため、筋膜リリースを行う際には、強すぎる力で行わないように注意しましょう。

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