筋膜について

今さら聞けない!「筋膜って何?」

テレビ番組で紹介され、スポーツや美容、健康などさまざまな業界で活躍している筋膜リリース。
読者の皆様の中にも行っている人はいるでしょう。

しかし、筋膜がどういうものかについて知っている人はどのくらいいるのでしょうか。

筋膜について詳しくなれば、筋膜リリースをさらに的確にできるようになります。
今回の記事では筋膜について詳しくお伝えするとともに、手軽にできる筋膜リリースの方法を一つご紹介。
より効果的な筋膜リリースを目指しましょう!

今さら聞けない!「筋膜って何?」

筋膜ってどういうもののことを言うの?

筋膜というと、どのようなイメージを持ちますか?
「体をボディスーツのように包む膜」「鶏肉の皮をめくったときに見える繊維っぽい組織」「筋肉に張り付いてて、はがすと気持ちいい」など、人によってさまざまなイメージを持っているでしょう。

確かに、筋膜にはそれらの側面もありますが、それだけではありません。

筋膜は筋肉や内臓など、体のさまざまな組織の表面を包み、支える組織のことです。
ボディスーツのように全身をぐるりと包むものもあれば、一つひとつの筋肉や内臓などを包むものもあります。

筋膜は主にコラーゲンとエラスチンという2種類のたんぱく質と水分でできています。

コラーゲンはとても頑丈で、筋膜が体の組織を支えられる頑丈さのもとになっています。

エラスチンは軟らかいゴムのように伸び縮みする性質があり、筋膜がスムーズに伸縮して体の動きを助けるための柔軟性を生み出します。

これらの成分が十分な水分を含むことで、筋膜はさまざまな機能を発揮します。

筋膜の持つ力とは?

筋膜には、大きく分けて3つの機能があります。

一つ目は、組織を包んで保護する機能です。
例えば、二つの異なる筋肉が筋膜に包まれることなく触れ合っていると、体を動かしたときに筋肉同士がこすれて傷つけ合ってしまいます。
筋膜が筋肉の周りを包むことで、体を動かしてもお互いの筋肉が傷つかないように保護しています。

二つ目は、全身の組織を支える機能です。
上述したように、筋膜は頑丈なコラーゲンが含まれているため、多少動いた程度では崩れることがなく、エラスチンが含まれるため、伸びても元に戻る性質があります。
この性質により、筋膜は、包んだ組織一つひとつを支えるのはもちろん、全身の組織をひとまとめにして支える機能を持つようになります。

イメージとしては、仕切りのついたお弁当箱を想像してもらえると分かりやすいかと思います。
お弁当箱の表面が皮膚や皮下脂肪で、仕切りの部分が筋膜、中に入る料理が組織です。
お弁当箱が揺れて動いたとしても、きちんと仕切られていれば、中の料理が動いてぶつかることはなく、そのままの場所に収まりますよね。

それと同じで、筋膜が組織を支える仕切りとなることで、体を動かしても組織が大きくずれることなく、正しい場所に収まります。

三つ目が、筋肉のスムーズな動きを助ける機能です。
筋肉同士の間に入った筋膜が伸び縮みすることで、体の動きを邪魔せずスムーズに動けるようになります。

筋膜の種類

さて、筋膜にはさまざまな種類のものがあります。
そこでここからは、「人間の体にはどんな種類の筋膜があるのか」についてご紹介します。

浅筋膜・深筋膜(せんきんまく・しんきんまく)

多くの人が「筋膜とは?」と聞かれてイメージするであろう、ボディスーツ状の膜にあたるのが、浅筋膜と深筋膜です。

浅筋膜は体の一番表層にある皮膚の下、皮下脂肪の中にあります。
その皮下脂肪の奥にあるのが、深筋膜です。

浅筋膜や深筋膜は、体の最も表層側にある筋膜であり、内側にある筋肉や内臓などの組織をコルセットのように引き締め、留めておく役割があります。

筋上膜・筋外膜(きんじょうまく・きんがいまく)

筋上膜は、一つひとつの筋肉の周りを包んでいる筋膜です。
筋上膜が筋肉を包むことによって、それぞれの筋肉は「〇〇筋」としてまとまります。

筋上膜は筋外膜という名前でも呼ばれており、書籍やテレビなどで表記は異なるものの、同じものを指す言葉です。

一部の筋上膜は深筋膜とつながっていて、体を動かす際に互いが連動して動くこともあります。

筋周膜(きんしゅうまく)

筋肉はいくつかの筋線維の束がまとまってできています。
それらの筋線維の束を一つひとつまとめているのが筋周膜です。

筋周膜でまとめられたいくつかの束を、筋上膜がひとつの筋肉としてまとめます。

筋内膜(きんないまく)

筋線維一つひとつにも、それぞれを覆っている筋膜が存在しています。
それが筋内膜です。

 

 

こうやってみると分かる通り、筋上膜、筋周膜、筋内膜の三つの筋膜は、一つひとつの筋肉に対して機能を発揮する筋膜であり、浅筋膜や深筋膜とは活躍する場所が違っています。

筋膜は硬くなる

筋膜はさまざまな種類がありますが、そのほとんどに共通して、軟らかく伸び縮みする性質を持っています。
しかし、筋膜はある一定の条件が整ったとき、まるでカサブタのように硬くなるという性質があります。
例えば、同じ姿勢で長時間過ごしたり、強い衝撃を受けたりしたときには筋膜が硬くなりやすく、さまざまなトラブルへとつながる原因になると考えられています。

硬くなった筋膜はさまざまなトラブルを引き起こす?

硬くなった筋膜は、近くにあるさまざまな組織を圧迫し始めます。
筋膜からの圧迫を受けた組織が、体のトラブルを引き起こす要因になると考えられています。

例えば腰痛。
腰の近くにある筋膜が硬くなって筋肉を圧迫すると、圧迫を受けた腰の筋肉はしだいに緊張します。
緊張した筋肉は少しずつ疲れていき、ちょっとした動きでも痛みやすくなり、やがて腰の痛みへと発展していくと言われています。

その他にも、肩や首の筋膜が癒着することによって肩こりや首こりの原因になったり、足底筋膜が癒着することによって外反母趾や偏平足などの原因になったりする可能性もあると言われています。

また、硬くなった筋膜が体の動きを邪魔することで、スポーツのパフォーマンス低下につながることもあると言われています。

筋膜をほぐす方法が筋膜リリース

筋膜リリースとは、筋膜をほぐす方法全般を指す言葉です。
硬くなった筋膜が引き起こすさまざまなトラブルに対し、筋膜をほぐすことでアプローチします。

筋膜リリースは、ストレッチやマッサージなどの中に取り入れられています。

近年人気なのは、テレビで紹介されることが多いストレッチによる筋膜リリースです。
特別な道具が必要なく、手軽に筋膜をほぐせることから、高い人気を誇っています。

また、ストレッチによる筋膜リリースは、広範囲にまんべんなく行える点でもおすすめです。
浅筋膜や深筋膜、筋上膜、筋週膜、筋内膜に至るまで、うまく行えばしっかりアプローチできます。

ただし、ストレッチによる筋膜リリースの場合は、正しくアプローチできているか客観的に確かめる方法がほとんどありません。
そのため、効果を実感できるかどうかは自身の感覚任せになり、人によっては負荷をかけ過ぎてしまうしまうかもしれない点は、注意が必要です。

マッサージによる筋膜リリースは、皮膚の上から素手やローラーなどを用いて揉みほぐす方法で、整形外科や整骨院、接骨院、整体院、ボディケアサロンなどで受けられます。

施術者の技術と経験、エコー画像などをもとに、的確に筋膜をほぐしていきます。
基本的には体の表層に近い浅筋膜や深筋膜、筋上膜などがアプローチの対象です。
施術者の高い技術や知識、経験によって、トラブルのもととなっている筋膜に的確にアプローチしていきます。

実際に筋膜リリースをやってみよう!

ここまで、筋膜や筋膜リリースについてお伝えし、筋膜とはどういうものか分かったかと思います。
そこでここからは、実際に筋膜リリースを体験するために、誰でも簡単に広範囲への筋膜リリースができる、背中のストレッチ方法をご紹介します。

ぜひ一度試してみてください。

背中への筋膜リリース

 

 

背中全体を上下に伸ばして筋膜リリースを行う方法です。
この方法では、背中やモモ裏、ふくらはぎなど、体の後ろ側にある筋膜をまんべんなくほぐします。

①机の前に立ち、両手を机の上に置きます。
このとき、体を曲げずに伸ばした状態で立ってください。

②お辞儀の要領で上半身を前に伸ばしましょう。
背中からふくらはぎまで、体の後ろ側が引き伸ばされていくので、それ以上伸びなくなったところで20秒キープします。

おわりに

今回は、筋膜について改めて知ってもらうために、筋膜とは何かご紹介しました。
一口に筋膜と言っても、その種類は多種多様なことが分かりました。
筋膜について知ることによって、筋膜リリースをもっと的確で効果的に行えるようになります。
筋膜が持つ機能や特徴を知って、上手に筋膜リリースを行いましょう。

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