トレーニング後のケアの目的と種類
トレーニング後のケアが重要だということはご存じの方も多いでしょう。
しかし、実際に「何を行えばどういうケアにつながっていくのか」ということを知っている方は、少ないかもしれません。
まずは、トレーニング後のケアはどんな目的で行われるのかをご紹介します。
なぜトレーニング後にケアをするのか
トレーニング後にケアを行う理由は大きく2つです。
ひとつはトレーニングによって生まれた疲労を素早く取り除くこと。
もうひとつは、トレーニングの効率を上げることです。
それぞれ見ていきましょう。
疲労の除去
運動やトレーニングを行った後の身体には、疲労物質や発痛物質が生まれたり、筋肉が炎症を起こしたりしています。
そのままケアをせずに過ごしていると、身体には疲労物質や発痛物質が残り、疲れや痛み、不快感などにつながっていきます。
筋肉が炎症を起こしている場合も同様で、じっとしていても痛みや不快感に襲われるほか、炎症が起きている部位を動かそうとしても痛くて動かせない状況に陥ることもあります。
こうした状況を防ぐために、トレーニング後にケアを行い、素早く疲労物質や発痛物質を取り除いていきます。
トレーニングの効率を上げる
トレーニングの効率を上げることも、トレーニング後のケアに期待されることのひとつです。
「スポーツ時のパフォーマンスを上げたい」「理想的なスタイルに近づきたい」など、トレーニングを行う目的は、人によってさまざまです。
トレーニング後にケアをすることで、トレーニングの疲労を素早く取り除き、トレーニングの効率アップをねらうという目的があります。
トレーニング後のケアにはどんなものがあるの?
さて、トレーニング後にはどのようなケアができるのでしょうか。
ストレッチ
トレーニング後に行うケアとして、昔から行われてきたのがストレッチです。
疲れた身体をほぐしていくことで、運動して緊張した筋肉が柔軟性を取り戻し、血液やリンパ液の循環が促されます。
血液には身体のすみずみまで栄養を届ける役割があり、リンパ液には全身に溜まった疲労物質や発痛物質などの老廃物を回収する役割があるため、ストレッチによってこれらの循環を促すことで、疲労を素早く取り除くことにつながります。
マッサージ
ストレッチと同じく、疲れた身体をほぐすために行われるのがマッサージです。
トレーニングで疲れた場所を揉みほぐしたり、リラックスして気分をリフレッシュしたりもできます。
後述する筋膜リリースを取り入れたものもあります。
アイシング
激しいトレーニングの後には、鍛えた部位が炎症を起こしている場合もあります。
このとき、炎症を起こした部位は腫れて血管やリンパ管、神経を圧迫することもあります。
アイシングは、炎症による腫れをおさえ、血管やリンパ管への圧迫を防いで血液やリンパ液の流れをスムーズにしたり、神経の圧迫を防いで痛みや不快感にみまわれないようにしたりといった目的で行われるケアです。
トレーニング後のケアとしての筋膜リリース
筋膜リリースとは、筋肉や骨、内臓など身体のさまざまな組織を包み込んでいる筋膜が、本来持っている柔軟性や伸縮性を維持するための施術や運動の総称です。
筋膜は、長時間同じ姿勢で過ごしたり、トレーニングで強い負荷がかかったり、ケガなどで外からの強い圧力がかかったりしたときに、押しつぶされて固くなる性質を持っています。
筋膜が固くなった状態のことを「癒着」と言い、癒着した筋膜の周辺にある筋肉や血管、神経などを圧迫してさまざまな不調を生み出します。
例えば、トレーニングで生まれた疲労物質や発痛物質が取り除かれずに残ったり、筋肉や神経を圧迫して不快感や違和感を生み、身体を動かす妨げになったりします。
筋膜リリースをすることで筋膜の癒着を取り除き、こうしたトラブルから身を守っていくのです。
筋膜リリースの方法としては、ローラーやボールなどを用いて行うセルフ筋膜リリースと、接骨院や整骨院、整体院、スポーツジム、リラクゼーションサロンなどで施術を受ける筋膜リリース療法の2種類があります。
筋膜リリースについては、過去の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。
【関連記事:筋膜リリースは自宅でできる?「セルフ筋膜リリース」とは】
しっかりやるなら「パーソナルトレーニングジム」がおすすめ
ここまで、トレーニング後のケアの目的や種類についてご紹介してきましたが、自分ですべてやろうとすると、「何を行えばいいのか」「どれくらい行えばいいのか」などがわからず、WEBや書籍などで情報を得ながら試行錯誤しなければなりません。
そこでおすすめなのが、パーソナルトレーニングジムです。
パーソナルトレーニングジムとは、利用者一人ひとりの目的に合わせたトレーニングやケアを行ってくれるジムのことです。
体格や体質、仕事のスケジュールなどの都合を考慮したうえでメニューやスケジュールを調整できるので、料金が若干割高ではありますが、一度検討してみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか。
今回は、トレーニング後に行うべきケアについてご紹介しました。
トレーニング後のケアは、トレーニング前の準備やトレーニング中の動作と同じくらい大切です。
しっかりケアして、楽しいトレーニングライフを送りましょう。