筋膜について

手首の筋膜はどこにつながっている?手首の筋膜リリース

手首の筋膜はどこにつながっている?手首の筋膜リリース

「手首の不調が、肩こりや顔のむくみにつながっているかもしれない…」と聞くと、「まさか」と思う人もいるでしょう。
しかし、実際に手首の不調、特に筋膜の癒着は身体のさまざまな不調につながる可能性があります。
手首の筋膜はどこにつながり、どのような不調を引き起こす可能性があるのでしょうか。

筋膜とはどんな部位?

筋膜とは、身体のさまざまな組織を覆っている膜のこと。
そして、筋膜には「タイツのように全身を覆っているもの」や、「筋肉や骨、靭帯など表面を覆っているもの」など、覆うものによっていくつかの種類に分かれます。
全身をタイツのように覆っているものを浅筋膜(せんきんまく)と言い、一般的な筋膜のイメージとして最も知られています。

※本記事でも、「筋膜」と呼ぶときはこの浅筋膜についての説明や紹介になります。(例えば、「手首の筋膜」という場合、浅筋膜の中で手首周辺を覆っているものという意味になります。)

筋膜については、過去の記事でさらに詳しくご紹介していますので、そちらもぜひ見てみてください。
【関連記事:筋膜は1つじゃない!今さら聞けない「筋膜」とは】

 

手首の筋膜も全身の筋膜につながっている

上述したように、手首の筋膜も全身を覆っている浅筋膜の一部なため、腕を通って肩や首、背中などにつながっています。
手首を動かすと、周りの筋肉や筋膜も動くようになります。
そのため、手首の筋膜に不調が現れたとき、連動して他の部位を覆っている筋膜に不調が現れる可能性が高くなるのです。
手首の筋膜では、どのようにして不調が現れるのでしょうか。

ポイントは手首の「アーチ」?

手首にある筋膜の状態を確認するには、手首の「アーチ」を見てみると良いでしょう。
アーチの確認方法は、手に力を入れずに手のひらを上に向けるだけです。
このときに、親指と小指の両方がお互いに内側を向き、手のひらの真ん中が丸くへこんでいればOK。
正常な状態の手首は、このへこみに沿ってなだらかなアーチを描いていますが、手首が平らでアーチの無い状態になったとき、手の甲側に筋膜が集まってしまいます(下図参照)。

※手のひらを思いっきり広げてみると分かりやすいのですが、このときアーチは無くなり、手のひらではなく手の甲側に抵抗を感じるのではないでしょうか。手のひらを思いっきり広げるために、手の甲側の筋肉や筋膜が手のひら側の筋肉や筋膜を引っ張っているからです。

集まって密集した筋膜は次第に癒着して固くなり、手首の動きを阻害したり、不快感を生むこともあります。
そして、手首の筋膜は腕から肩につながっているので、手首の筋膜が癒着すると、肩の動きを阻害したり腕の血行を阻害して、腕全体のだるさや肩こりなどにも影響を与えます。
手の甲にある筋膜の不調が原因で起きた肩こりは、肩を揉むなどして一時的にリフレッシュできたと思っても、根本的な問題をケアできていないので、少し時間が経てば再発する恐れがあります。
もしあなたが、治る気配のない肩こりに悩まされているのであれば、手首の筋膜で不調が起きていないか疑ってみてはいかがでしょうか。

近年、手首の筋膜のトラブルが増加中?

実は近年、知らず知らずのうち手首にトラブルを抱える人が増えています。
その理由として代表的なのは、スマホやパソコンの操作でしょう。
スマホやパソコンの操作をするとき、無意識のうちに手首や親指に負担をかけることがあります。
その結果、親指の筋肉が持っている「手のひらを内側に支える力」が衰え、手首のアーチが無くなって手の甲にある筋膜の癒着につながるかもしれません。

ちなみに、手首や親指への過度な負担は「ドケルバン病(別名:スマホ腱鞘炎)」を引き起こすこともあります。

このように、スマホやパソコンを操作することが増えた現代人は、それに比例して手首のトラブルも起きやすいといえるでしょう。

筋膜リリースで手首のトラブルにアプローチ!

手首のトラブルが、筋膜の癒着によって引き起こされているのであれば、筋膜リリースを行ってみてはいかがでしょうか。
筋膜はコラーゲンなどの組織が網目状になって構成されている、頑丈で伸縮性の高い膜で、癒着は筋膜が密集した時などにもつれて引っかかってしまった状態のことです。

長めのコード付きイヤホンをお持ちの方は経験したことがあるかもしれませんが、イヤホンをうっかりコードが伸びた状態でポケットにしまって、次に取り出した時には絡まってほどけなくなった状態に近いです。

絡まってしまったのならばほどけばいい話…ということで、筋膜リリースとは筋膜の癒着をほぐし、身体がスムーズに動けるように手助けをすることです。
手技や電気、市販のローラーなどを使ってのセルフ筋膜リリースなどの方法がありますが、筆者のおすすめは「メディセル筋膜療法」です。

揉み返しが少ない「吸引+ローラー」のメディセル筋膜療法

メディセル筋膜療法は、「メディセル」という筋膜リリース専用の機器を使用して行う施術方法です。
メディセルは、皮膚の上をポンプによる吸引で引っ張りながらローラーでマッサージする機器で、指圧したり揉みこんだりといった患部を押す施術に比べて揉み返しが起こりにくいことが特徴です。
メディセル筋膜療法は接骨院や整骨院、整体などで受けることができます。

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いかがでしたでしょうか。

今回は、肩こりの原因のひとつとして考えられている、手首の筋膜で起きる不調についてご紹介しました。
手首の不調には、現代人に特有のスマホやパソコンの操作によって引き起こされるものもあります。
手首をしっかりケアして、全身の調子を整えましょう。

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