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太ももを美しく見せる…
今も昔も、世の女性たちの永遠のテーマのひとつですよね。
太ももを美しく見せるために鍛えるべき筋肉のひとつが「ハムストリング」。
ハムストリングとは、人の裏ももを構成する筋肉群の総称で、「大腿二頭筋（だいたいにとうきん）」「半腱様筋（はんけんようきん）」「半膜様筋（はんまくようきん）」の3つの筋肉からなります。
骨盤を下から支える機能を持っており、前ももにあたる「大腿四頭筋」と互いに前後に引っ張り合いながら全身のバランスを取っている筋肉群です。
主に脚を後ろに引く動作で使われ、歩いたり走ったりするときに非常に重要な役割を担っている他、前かがみの姿勢を取る時に、骨盤を後ろに引っ張る役割も担っています。

ちなみに、ハムストリングという名前は直訳で「もも肉（ハム）のひも（ストリング）」という意味があり、食品の「ハム」を加工する際、豚肉や鶏肉を吊るすためにもも肉の腱を使ったことが由来となっています。
また、ちまたでは「ハムストリング”ス”」と呼ばれることもありますが、呼称はどちらでも問題はないようです（今回の記事では、ハムストリングと呼称します）。

ハムストリングは日常生活の中で鍛えることが難しく、ともすると凝り固まってしまいがちな筋肉群と言われています。
なぜなら、上述の通りハムストリングは脚を後ろに引く動作の時に使われるため、日常生活の中でトレーニングとなる動作がほとんど無いからです。

特に長時間椅子に座って仕事をする人は、ハムストリングを動かすことが少なく、意識的に鍛えなければガチガチに凝り固まってしまうことも多いです。
また、ハムストリングが凝ってしまうと、下半身の動きが制限されるため、なおさら動かそうとしなくなり、ハムストリングはさらに固くなり…という負のスパイラルに陥ってしまいます。

そして、ハムストリングが凝り固まっている場合は、動きが制限されるだけでなく、下半身を支える機能が低下して腰痛や膝痛を引き起こしたり、歩きづらくなって思わぬところでつまずいたりと、さまざまなケガや症状の原因にもなります。

普段から適度に動かしたり、後述するケアを行って、ハムストリングが凝り固まってしまわないようにしましょう。

ハムストリングは肉離れを起こしやすいことでも有名です。
肉離れとは、急激に筋肉が収縮を繰り返した時、部分的もしくは完全にその筋肉が断裂する状態です。
短距離走の選手やテニス選手のように、ダッシュやジャンプなどで短時間のうちにハムストリングを酷使する人は肉離れが起きやすいです。
人並み以上に鍛えているアスリートたちでさえ、ハムストリングの肉離れは珍しいものではないのですから、普段から鍛えていない人がいきなり全力疾走すれば、ハムストリングを痛めてしまう可能性は非常に高いと言えます。
普段の生活の中で、無理に走るような事態に陥らずに済むように、例えば通勤や通学の際は時間に余裕をもって移動するなどの対策をとりましょう。

もしも肉離れが起きてしまったら、その時にはなるべく痛くないような体勢で患部を冷やしながら、安静にすることが重要です。
そして応急処置を終えたら、形成外科やペインクリニック、接骨院や整骨院で適切な治療や施術を受けましょう。

ハムストリングのトラブルが起きるのは、多くの場合ハムストリングが柔軟性を失っていたり、ハムストリングの耐久力を超える強烈な負荷がかかったときです。
「強烈な負荷」については生活の中で気を付けるとして、ハムストリングの柔軟性を常に維持するためにはトレーニングとケアが必須です。

トレーニング方法として有名なのは、単純に筋力アップを目的とするもの（スクワットなど）や、動作をスムーズにするためのもの（ストレッチなど）が挙げられます。

ケアの方法で挙げられる中では、筋膜リリースが最も有名です。
自宅でできる「セルフ筋膜リリース」の方法は、さまざまな情報が紹介されており、専用の商品も発売されています。
また、整骨院や接骨院、整体、カイロ、そして一部のスポーツジムでは、筋膜リリースの施術でハムストリングのケアを行っている場所もあります。

前者は「自宅で手軽にできること」、後者は「専門知識を持ったプロの手でケアを受けられること」と「直接的なケアだけでなく、細かな生活習慣の指導も受けられること」がメリットですので、自身の予算やスケジュールに合わせてケアを行うと良いでしょう。

いかがでしたでしょうか。
今回はハムストリングについてご紹介しました。
普段は意識することの少ない筋肉群ではありますが、身体のバランスを維持し、歩いたり走ったりするために重要な筋肉群です。
ケガや不調を起こさないためにも、ハムストリングのトレーニングやケアをしっかりと行い、健康的な生活を続けていきましょう。