揉み返し
施術を受けた後に施術した部位が痛くなった場合、「揉み返し」が起きている可能性があります。
揉み返しとは、接骨院や整骨院、整体、マッサージなどで施術した部分の筋肉や筋膜に傷がつき、炎症を起こした際に身体から出る「痛みの信号」のことです。
原理としては筋肉痛や打撲の症状と同じで、施術時の力が強すぎたり、同じ場所に長時間力を加えて施術した場合に起こりやすいです。
施術前よりもコリが悪化したり、ひどい時には血行不良に陥り頭痛を引き起こすなど、痛みだけでなくさまざまな症状にもつながるので、早急な対処がカギになります。
揉み返しの対処法は筋肉痛や打撲と同様、基本は「冷やす」ことです。
揉み返しが起こった場所に、氷のうや氷をくるんだタオルを使ってアイシングを行い、炎症が悪化しないよう安静にしましょう。
注意!自宅で簡単にできる「セルフ筋膜リリース」だが、やり過ぎはよくない
揉み返しが起きやすい施術の代表例として、「セルフ筋膜リリース」があります。
最近では、筋膜リリース用のグッズも多数販売されており、自宅で手軽に筋膜リリースができるようになってきています。
使用方法のマニュアルなどが用意されているものもあり、正しく使えばスポーツや健康管理、肩こりや腰痛へアプローチできます。
しかし、セルフ筋膜リリースは専門家ではなく自分自身の手で筋膜リリースを行うため、体質に合わなかったり、必要以上に負荷をかけてしまうなど、揉み返しが起こりやすい施術方法です。
そもそも筋膜リリースは、「強めに負荷をかければ効果が上がる」というものではありません。
セルフ筋膜リリースで負荷を強くかけ過ぎたり、必要以上に長時間のリリースを行ってしまい、筋肉が炎症を起こして揉み返しを引き起こすケースは少なくありません。
そのため、「やり過ぎ」ないように注意しながら、無理なく続けることが大切です。
メディセル筋膜療法は揉み返しが起こりにくい「引っ張る施術」
「筋膜リリース」の一種で、肩こりや腰痛、首のこりに対して行われることもあり揉み返しの起こりにくい施術方法が「メディセル筋膜療法」です。
揉み返しは、身体の外から内側に向けて強い圧力で「押しつぶす施術」を行い、筋肉や筋膜が損傷して引き起こされるケースが多いです。
メディセル筋膜療法では、メディセルという専用の機器を使い、「吸引」によって引っ張りながら「ローラー」で表面をほぐしていく施術であり、表層にある「筋膜」に対してはしっかりアプローチしつつも、その奥にある「筋肉」を押しつぶさないので、筋肉の損傷につながりにくく、結果として揉み返しの起こりにくい施術と言えます。
肩こりや腰痛、首のこりなどで施術を受けようと考えたときに、揉み返しが起こるのではないかと不安な方や、過去に揉み返しに悩まされたことがある方は、メディセル筋膜療法のある施術院で相談してみてはいかがでしょうか。
好転反応
揉み返しとは別に、施術後に身体のだるさや眠気などの反応が出ることもあります。
この反応は「好転反応」と呼ばれ、揉み返しとは区別されています。
好転反応は、身体のゆがんでいた部分や血行不良を起こしていた部分が、施術によって正常な状態に戻ろうとしたときに一時的に引き起こされる反応です。
「身体が良くなろうとして起きている反応」なので、痛みのサインである揉み返しとは症状も対処法も異なります。
好転反応では、筋肉の緊張がほぐれて眠気やだるさを感じたり、老廃物を排出しようとしてお腹の調子を崩すこともあります。
1日~3日程度続きますが、その後は徐々に収まっていき、最終的には施術前よりも身体が正常な状態に近づきます。
このように好転反応が起きたときは、身体を温めて水分を十分に摂り、ゆっくり休むことが重要です。
いかがでしたでしょうか。
今回は、接骨院や整骨院、整体、マッサージの施術後に発生するかもしれない「揉み返し」と「好転反応」についてご紹介しました。
どちらも「施術の後に起こる」という共通点を持ち、似たような症状が引き起こされるので、施術後に痛みやだるさを覚えた方は、それが「揉み返し」なのか、「好転反応」なのかを的確に見極め、正しい対処を行いましょう。