セルフボディケア

睡眠時の姿勢は日中と同じくらい重要だった

睡眠時の姿勢は日中と同じくらい重要だった

皆さんは寝るときにどんな姿勢で寝ていますか。
寝る時の姿勢は人それぞれですが、睡眠時の姿勢は、日中の姿勢と同じように体調を管理する上で非常に重要です。

人が寝る時の姿勢は大きく分けて「仰向け」、「うつ伏せ」、「横向き」の3種類があります(手や枕の位置、クッションの有無などで多少の違いはありますが、今回は割愛します)。
しかし、寝る時にどの姿勢がいいのかに関しては個人差があるため、一概に「この姿勢が正解」「この姿勢は間違い」とは言えません。

そのため今回は、「この3つのうちどの姿勢がいいか」という話ではなく、「これらの姿勢をとる時にどんなことに注意すると良いのか」についてご紹介します。

仰向け

仰向けの姿勢の大きなメリットは、重力に任せて背骨を自然に伸ばせることです。
他の姿勢に比べて身体の一部だけを圧迫することなく、全身にほどよく負荷がかかるので、朝目覚めた時に首や肩、腕など体の節々が痛くなる心配は少なくなります。
さらに、仰向けで寝る時に手足を大きく開いた「大の字」の体勢で寝ることで、スムーズに体温が下がり、副交感神経が優位になって緊張がほぐれ、より深い眠りに入ることができます。

その一方で、仰向けで寝た場合に起こり得るリスクも留意しておかなければなりません。
仰向けで寝ていると、舌がのどの奥に入る「舌根沈下(ぜっこんちんか)」というものが起こったり、喉の力が弱くなったりして気道が狭くなり、呼吸がしづらくなります。
この状態がいわゆる「いびき」です。
いびきを引き起こさないようにするには、枕を低くして気道を開いてあげることです。
学生の頃、救助訓練などで人工呼吸のやり方を教わった人は分かると思いますが、人工呼吸のときにはあごを上に向け、のどをまっすぐにして「気道確保」を行います。
それと同様に、普段の就寝時にも低めの枕を用意し、喉をできるだけまっすぐにすることで気道を開いていびき対策をします。
しかし日本人は元々、世界の中でも気道が狭く、仰向けで寝るといびきが出やすい人種です。
あまりにもいびきが気になる人は、後述する横向きの姿勢を試してみても良いかもしれません。
また、マットレスが柔らかすぎて腰が沈み込み、背骨のカーブがいびつなものになったりすると、腰痛につながることも。
ある程度の硬さがあるタイプのマットレスを使いましょう。

膝の下に枕を敷いておく方法も、仰向けで寝るときに背骨のカーブがくずれないように働きかけてくれるので、おすすめです。

うつ伏せ

うつ伏せで寝る時のメリットは、「腹式呼吸」になりやすいという点です。
腹式呼吸は横隔膜を上下させて、近くに密集している自律神経に働きかけるので、ぐっすりと眠ることができます。
また、いびきや睡眠時無呼吸症候群を招くリスクが低く、高齢者の場合は痰などの分泌物を誤飲してしまう恐れも少なくなる点もメリットです。

しかし、うつ伏せの体勢で寝る場合は、胸部に体重がかかったり、寝返りを打ちづらいというデメリットがあり、腹式呼吸に慣れていないと寝苦しさを感じて起床時に疲れが取れないことも多いです。
また、うつ伏せで寝るときには首を左右どちらかに曲げるため、首やあごにかかる負荷も強く、他の姿勢に比べて歯並びが悪くなったり顎関節症が引き起こされるリスクも高くなります。

うつ伏せで寝る時には、少し大きめで硬すぎない枕を用意するなど、上半身にかかる負担が一箇所だけに偏らないように工夫しましょう。
大きめのクッションや抱き枕などを抱えて、上半身や顔の負担を軽減できるような格好をするのもおすすめです。

横向き

横向きの姿勢で寝た場合、足の角度を変えることで腰への負担が少ない位置を調整できるメリットがあります。
そのため、腰痛もちの人は横向きで眠ることが多いようです。
また、横向きの体勢で上になった足を前に出す「シムス位」という体勢を取りやすいことから、妊婦さんのような腰への負担が大きい人にも向いています。

横向きの場合、左右どちらに向いて寝るかによっても、それぞれ異なるメリットを持っています。
右側に向いて寝た場合、肝臓のような重たい臓器が下に、胃や心臓などの消化器官が上に来るため、消化器官に負担をかけずに眠れるというメリットがあります。
逆に左側に向いて寝た場合は、心臓が下に来るので全身の血液が心臓まで戻りやすく、貧血気味の人は楽になるでしょう。

横向きに寝ている時のデメリットとして考えられるのは、左右どちらかに重心が偏るために、肩や腰に強い負担がかかってしまうことです。
特に腰痛の人は、片方だけに向いた状態で眠っていると腰への負担がきつく感じることもあるでしょう。
寝返りを定期的に打つことでこうした状況は回避できるので、寝返りを打てるような広いベッドや大きな枕を用意しておきましょう。
また、抱きまくらを利用して、シムス位を取りやすくするのもおすすめです。

接骨院や整骨院に行ってみよう

ここまで、普段の睡眠時の姿勢について注意しておきたいことをお伝えしましたが、それでも痛みや疲れが取れないときは、接骨院や整骨院に向かってみることをおすすめします。
接骨院や整骨院の施術者たちは、「柔道整復師」という国家資格を持った骨格のプロです。
骨格のゆがみなどに対して、手技や電気、筋膜リリースなどを用いてアプローチし、姿勢の悩みに一緒に向き合ってくれるでしょう。

睡眠時の姿勢は、健康や美容にも大いに関係がある大切なポイントです。
朝起きたときに調子が悪い、疲れが取れないといった場合は、睡眠時の姿勢を見直してみてはいかがでしょうか。
それでも悩みが解決しない場合は、接骨院や整骨院に行ってみましょう。

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