足やせをしたいなら筋膜リリース
筋膜とは、全身の組織を包む膜のことです。
主に、コラーゲンとエラスチンという2種類のたんぱく質と、水分でできています。
コラーゲンは頑丈な成分で、エラスチンはゴムのように伸び縮みする成分です。
これらの成分が網目状に組み合わさって膜となり、さまざまな組織を包みます。
筋膜は普段、全身の筋肉や血管、神経などを軟らかく包んで保護したり、体を動かすための力の伝達をしたりしていますが、長時間同じ姿勢で過ごしたり、急に激しく運動したりすると、硬くなることがあります。
これを筋膜の癒着といい、体の不調につながったり、痩せにくくしたりといったトラブルを引き起こすことがあります。
代表的なものとして以下が挙げられます。
・血行不良
・筋肉の機能低下
・むくみ
そんなトラブルが起きないよう、筋膜を軟らかくするための方法が筋膜リリースです。
筋膜リリースのために便利な道具をご紹介
足やせのための筋膜リリースに役立つ、便利な道具がフォームローラーです。
表面が凸凹しているローラーで、誰でも簡単に筋膜リリースができる優れもの。
素材の硬さや長さなど、多種多様なバリエーションのフォームローラーがありますが、足やせを目的として初めて購入するのであれば、比較的刺激の弱い、軟らかめのものを選ぶと良いでしょう。
他の目的でフォームローラーを購入するのであれば、以前ご紹介したこちらの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
【関連記事:筋膜リリースをするのに役立つ「フォームローラー」の選び方とは?】
下半身の筋膜をほぐそう
ここからは実際に、下半身への筋膜リリースの方法についてご紹介していきます。
太ももの筋膜リリース
まずは内側からほぐしましょう。
①うつぶせになり、左ひざを横に出して曲げます。
②両ひじを曲げて上体を起こし、太ももの下にフォームローラーを差し込みます。
③左右に体重移動しながら、フォームローラーを転がします。
4~5往復したら、右側も同様に行います。
続いて、太ももの外側にも筋膜リリースを行います。
①左向きに寝転がり左ひじを立てます。
②そこから、右足を左ひざの前辺りにつきます。
③左ひじ、左のつま先、右足の3カ所を使って体を支え、左の太ももの下にフォームローラーを差し込みます。
④上下に体重移動して、左の太ももの外側をほぐしていきます。
4~5往復行いましょう。
内側のときと同様、左側が終わったら右側にも行います。
なぜ足やせにつながるの?
太ももの筋膜は、股関節から下半身の動きに関わっています。
太ももの筋膜が癒着していると、下半身の動きを妨げて筋肉が上手く機能しなくなることがあります。
そこで、太ももを筋膜リリースすることで、下半身がしっかりと動いて筋肉が機能を十分に発揮できるようにアプローチします。
ふくらはぎの筋膜リリース
①足を伸ばして座ります。
②フォームローラーを左のふくらはぎの下に差し込み、両手は後ろについて体を支えられるようにします。
③左のふくらはぎをフォームローラーに乗せ、さらに右のふくらはぎを左のふくらはぎに乗せます。
ちょうど、フォームローラーと右のふくらはぎで左のふくらはぎを挟むような形になります。
④ひざを曲げたり伸ばしたりして、左のふくらはぎの下でローラーを転がします。
体重のかけ方によって圧を調整しながら、ゆっくりと4~5往復ほど行いましょう。
※圧が弱い場合、少しだけ腰を浮かせることで、強めに圧をかけることができます。
左側が終わったら、右側も同様にほぐします。
なぜ足やせにつながるの?
ふくらはぎは非常に大きくパワフルな筋肉で、下半身全体に溜まった血液やリンパ液を上半身に送り返すポンプの役割を持っています。
ふくらはぎの筋肉が十分に機能することで、血液やリンパ液が上手く循環し、むくみにくいスラっとした足に近づいていきます。
しかし、ふくらはぎの筋膜が硬くなっていると、その近くの筋肉が圧迫されて緊張したり、血管やリンパ管が圧迫されて血液やリンパ液が筋肉へ上手く届かなくなったりすることがあります。
すると、ふくらはぎの筋肉の機能が低下していき、痩せにくく、むくみやすい足へと近付いていきます。
そのため、ふくらはぎの筋肉がしっかりと機能するように、筋膜リリースで筋膜を軟らかくするのが大切です。
おわりに
今回は、足やせのために行っておきたい、下半身の筋膜リリースについてご紹介しました。
ダイエットをしていても、下半身のスタイルが気になる人や上半身ばかりやせていく人は多いのではないでしょうか。
ぜひ、今回ご紹介した筋膜リリースを実践して、理想のスタイルを目指して足やせしましょう。