肩こりや首こりの対処に筋膜リリース
肩こりや首こりのときには、肩や首の筋膜が硬くなっていることが多いです。
筋膜リリースを行って、肩や首の筋膜を伸ばしましょう。
筋膜リリースの手順をご紹介
①椅子などの安全な場所に座った状態で、右手で左肩を押さえます。このとき左手は、まっすぐにピンと伸ばした状態で体の斜め後ろに上げます。
肩こり①
②顔は正面を向いたまま、頭を右肩にゆっくりと傾けていきます。
肩こり②
③首を倒した状態のまま、右耳が前に出て正面から見えるように頭を回転させます。引っかかりを覚えたところでストップし、そのまま20秒ほどキープします。
肩こり③
④今度は、頭を下方向に回転させます。「右肩に鼻を近づける」イメージで行うと分かりやすいです。こちらも引っかかりを覚えたところでストップし、20秒ほどキープしましょう。
肩こり④
片方が終わったら、反対側も同様に行いましょう。
筋膜リリースを行うときのポイント
筋膜リリースを行うときには、より安全に、効果的に行えるように押さえておきたいポイントがあります。
キープする時間は20秒を目安にしていますが、
慣れてきたら30秒、40秒と少しずつ時間を長くしていきましょう。
注意するポイントとしては、効果を出そうとして必要以上に強い力で伸ばそうとしないことです。
痛みを我慢しながら無理にストレッチしても逆効果になる可能性があります。
「痛気持ちいい」くらいがちょうどいい強さです。
ストレートネックへの対策
肩こりや首こりを引き起こす原因のひとつにストレートネックがあります。
ストレートネックという言葉を聞いたことがない人もいるかと思います。
まずはストレートネックとは何かについてご紹介します。
ストレートネックとは
ストレートネックとは、その名の通り首が付け根から「まっすぐに」伸びている状態のことです。
通常、人間の首は付け根から後ろに向かってやや反りかえっています。
首が反りかえることで、頭の位置が体の重心の真上にくるようになり、肩や首の筋肉に余計な負担をかけずに済みます。
ストレートネックの人は首がまっすぐになることで、頭の位置が重心よりも前に突き出た状態になります。
突き出した頭を支えるために肩や首の筋肉に余計な負担がかかり、肩こりや頭痛などの症状を引き起こします。
ストレートネックそのものについては、過去の記事でより詳しくご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
【関連記事:肩や首のひどいコリ 原因は「ストレートネック」かも…】
ストレートネックは姿勢の悪さが原因
ストレートネックは、姿勢の悪さが原因だと言われています。
最近は、スマホの画面を見るために前かがみの姿勢をとる人が増えてきています。
この「前かがみの姿勢」がストレートネックの大きな原因のひとつとされており、その成り立ちから「スマホ首」とも呼ばれています。
ストレートネックでは顔が重心よりも前に突き出すので、まっすぐ立つのが難しくなります。
そのため、ストレートネックになっているかどうかを判別するときには、壁を背にして立ったときに、かかと・お尻・肩甲骨・頭の4カ所が壁に付いているかどうかである程度見分けることができます。
これら4カ所が壁につかない場合、ストレートネックである可能性が高いです。
ストレートネックに対処しよう
ストレートネックは、日常生活の中で悪い姿勢をとり続けることで起きやすくなる症状なので、姿勢を矯正することが一番の対処法です。
とはいえ、ストレッチで姿勢を矯正しようとしても、仕事や勉強が忙しくて継続するのが難しい人もいるのではないでしょうか。
そこでひとつ、おすすめの方法をご紹介します。
それは、枕の高さを変えることです。
枕の高さを変えると、首の角度が変わります。
適切な高さの枕に替えることで、首の形がストレートネックの状態から正常な形に矯正されていきます。
この方法のメリットは、高さを調節した枕を使って毎日就寝するだけなので、誰でも簡単に実践できることです。
枕の高さは、頭を乗せたときに目線が頭のやや上を向くようなものをおすすめします。
それでも気になるなら専門家のところへ
今回ご紹介したのは自分で肩こりや首こりに対処するための方法です。
人によっては、良い結果につながる人とそうでない人がいます。
そこで、今回の方法を試してみてうまくいかないのであれば、専門家に頼ってみてはいかがでしょうか。
肩こりや首こりでも病院に行っていいの?
肩こりや首こりを根本から取り除くなら、病院に行くのは非常に良い選択肢のひとつです。
なぜなら、病院では専門的な診断を行うことで原因を特定し、適切な対処ができるからです。
「整形外科」もしくは「ペインクリニック」のある病院を選ぶと良いでしょう。
病院に抵抗がある人は、接骨院・整骨院へ
それでも「病院に行くのはちょっと抵抗がある…」という方もいるでしょう。
そういった方は、接骨院や整骨院に行くことをおすすめします。
接骨院や整骨院では、手技や鍼、電気などを使った専門的な施術を受けられます。
近くに治療院や施術院が無いか、一度探してみてはいかがでしょうか。
首への負担が少ない筋膜リリース「メディセル筋膜療法」とは
筋膜リリースの施術を受けるときには、揉み返しのリスクが少ない施術を受けたいと思うのが普通だと思います。
そんな方におすすめなのがメディセル筋膜療法です。
メディセル筋膜療法は、メディセルと呼ばれる筋膜リリース専用機器を使って、皮膚を吸引しながらマッサージを行う筋膜リリースのひとつです。
メディセルとは、株式会社MJカンパニーが開発・製造・販売している筋膜リリース専用機器で、本体のポンプによって吸引を行い、ホースの先端に付いたローラーで揉みほぐしを行います。
治療院や施術院の他にも、スポーツの現場やエステの業界でも取り入れられています。
筋膜リリースの中でも吸引によるアプローチを行うことが特徴で、手技による揉みほぐしなどの「押す施術」に比べて、筋膜以外の組織に与える影響が少なく、揉み返しのリスクも減ります。
メディセル筋膜療法は以前の記事で詳しくご紹介していますので、もしご興味があればそちらの記事もご覧ください。
根本的に対処するのであれば、整形外科などの医療機関や、接骨院や整骨院といった治療院・施術院で治療や施術を受けましょう。
おわりに
今回は、肩こりや首こりの対策として2種類の方法をご紹介しました。
肩こりや首こりで悩む人は非常に多く、特に女性の健康の悩みとしては他の症状を抑えて1位になっています。
【参考文献:厚生労働省 平成28年 国民生活基礎調査の概況(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/)】
とても身近な肩こりや首こりは、素早く取り除いてしまいたいものですよね。
今回の記事が、その参考になれば幸いです。