筋膜リリースの後にだるくなること、ありますか?
筋膜リリースは、硬い筋膜をほぐして軟らかくすることで、血行を促進したり筋肉の緊張をゆるめたりすることを指す言葉です。
接骨院や整骨院などで体のトラブルへの対処に使ったり、ストレッチに取り入れてスポーツ時のケアに使ったり、リラクゼーションサロンなどでリフレッシュ目的に使ったりと、さまざまな用途で使われています。
筋膜リリースがどのようなものか、詳しく知りたい方は、以前の記事でご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
筋膜リリースによって筋膜がほぐれると、血行が促進され、疲労物質などの老廃物を回収しながら筋肉に栄養を送り届けられるようになります。
そのため、例えば肩こりの人に筋膜リリースをすると、肩に溜まった老廃物が取り除かれて筋肉に十分な栄養が行き渡るので、スッキリとリフレッシュできます。
しかし一方で、筋膜リリースの施術を受けてから体がだるく感じる人もいます。
「リフレッシュするために筋膜リリースをしたのに、かえってだるくなるの?」と思う人もいるでしょう。
その理由は、「好転反応」にあるかもしれません。
だるさの原因は、好転反応?
好転反応という言葉を聞いたことはありますか?
筋膜リリースのほか、マッサージや整体、漢方や健康食品などの業界でもしばしば登場する言葉です。
好転反応って…何?
好転反応とは、体が調子を取り戻す過程で、だるさや眠気などの一見悪影響に見える症状が起きることです。
好転反応には「弛緩反応」「過敏反応」「排泄反応」「回復反応」の4種類があります。
このうち、筋膜リリースやマッサージ、整体などの場合は、施術を受けた後で眠気やだるさなどの症状が起きる弛緩反応が深く関わっています。
筋膜リリースによって、筋肉が緊張から解き放たれるということは、言い換えればリラックスした状態になるということです。
人間は、リラックスすると「副交感神経」が活発になります。
副交感神経が活発になると脳が休憩モードに入るので、眠気やだるさを感じるようになります。
筋膜リリースやマッサージなどを受けた後で眠気やだるさを感じるのは、こうしたことが理由です。
好転反応はあくまで体が元に戻る過程で一時的に起きる反応なので、長期化することはほとんどありません。
個人差があるので一概には言えませんが、およそ1~2日で収まることが多いです。
施術後にだるくなったときの対処法
さて、施術後にだるくなる理由についてはご紹介しましたが、知りたいのはおそらく「施術後にだるくなったときにどんな対処をすれば良いか」ではないでしょうか。
簡単にできる対処法をふたつご紹介します。
水分補給
施術後にだるくなった際には、たっぷりと水分補給しましょう。
水分補給によって血液の循環がスムーズになり、体が目覚めやすくなります。
また、施術後は知らないうちに汗をかいたりして水分不足になることもあるため、脱水症状を防ぐためにも、水分補給は大切です。
休憩する
シンプルですが、だるくなったときには無理をせず体を休めることも非常に大切です。
しっかり休んで、その後シャキッと過ごせるようにしましょう。
揉み返しに注意!
さて、ここまで筋膜リリースの施術でだるくなるのは「好転反応」にあるとご紹介してきましたが、実はもうひとつ、筋膜リリースやマッサージ、整体などの施術の後に体に変化が起こるケースがあります。
それが「揉み返し」です。
揉み返しとは、施術の際に強すぎる力で揉まれたり、間違った揉み方をされたりしたときに、痛みや不快感、だるさが起きることです。
必要以上に強い力で揉まれたり押し込まれたりすると、体の奥にある筋肉や骨に必要以上の負荷がかかり、場合によっては損傷します。
その結果、炎症が起きたり新たな筋膜の癒着、筋肉の緊張が起きたりします。
これが揉み返しが起きる原因です。
揉み返しは好転反応と違い、症状が長期化することがあります。
症状が1週間以上長引くようであれば、揉み返しである可能性が高いと言えるでしょう。
揉み返しについては、過去の記事でもご紹介しています。
より詳しく知りたい方は、そちらもぜひ!
【関連記事:施術後に痛い?だるい?「揉み返し」と「好転反応」とは】
揉み返しのリスクが少ない「メディセル筋膜療法」
筋膜リリースの施術で、揉み返しのリスクが少ない方法が、メディセル筋膜療法です。
メディセルとは、株式会社MJカンパニーが製造、販売している、筋膜リリース専用機器です。
その特徴は、筋膜リリースに「吸引」を取り入れている点にあります。
メディセルでは、手のひらに収まるくらいのローラーを先端にして、そこからポンプによる吸引を行います。
この仕組みにより、体の奥に押し込む揉み方ではなく、体の表面に引っ張りながらローラーでほぐすことができます。
先程、筋膜リリースやマッサージで揉み返しが起きる理由の多くは、外から必要以上に強い力で揉まれることで、体の奥にある筋肉や骨にダメージが生まれるためだとお伝えしました。
メディセル筋膜療法では、押す代わりに引くことで、体の奥にある筋膜や骨への影響が少なく、筋膜の癒着だけにアプローチできるため、揉み返しのリスクが非常に少なく済みます。
特に、肩や首などのデリケートな部分は、揉み返しなどのトラブルが非常に怖いので、メディセルのように揉み返しのリスクが少なく済む方法は非常におすすめです。
メディセル筋膜療法についてもっと詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひご覧ください。
ゆるっくでは、メディセル筋膜療法を導入している施術院をまとめていますので、気になる場合はこちらから探してみてはいかがでしょうか。
おわりに
最後にひとつだけ、お伝えしておくことがあります。
好転反応は、揉み返しとの判別が非常に難しいものです。
好転反応だと思っていた、また施術者から「好転反応だよ」と説明を受けていたものが、揉み返しの症状だったケースもあります。
そのため、症状が長く続いたり、重くてつらいと感じたりした場合は、自己判断で我慢せず、すぐに近くの医療機関に相談しましょう。
筋膜リリースの施術を受けた後、だるさや眠気を感じたときは、今回ご紹介した対処などを行い、もし何か変だと感じたときには、すぐに医療機関で相談できるようにしましょう。
本記事がその参考になれば幸いです。