からだの悩み

とんでもなく痛い「肉離れ」 原因と対処法をご紹介

とんでもなく痛い「肉離れ」 原因と対処法をご紹介

歩く、走る、ジャンプする…
脚を頻繁に使う人にとって、特に怖いもののひとつが肉離れです。
発症したときの痛みが強く、「まともに歩くこともできない」というケースも…
そこで今回は、肉離れが起きる原因と対処法についてご紹介していきます。

肉離れとは

肉離れは、筋肉が損傷するケガの一種で、軽いものでは筋繊維の部分的な断裂や炎症、ひどいものになると筋繊維が完全に断裂してしまいます。
主にふくらはぎやハムストリングなどで起こることから、下半身の症状だと思われがちですが、腕や背中など上半身で起こることもあります。

なぜ肉離れが起こるのか

肉離れは無理な運動や筋力低下などが原因で、筋肉の柔軟性を超えた負荷がかかったときに引き起こされます。

例えば、走り出すときやジャンプするときには勢い良く動きだすため、はじめにハムストリングへ「内側に収縮する力」がはたらきます。
そこからいざ走りだしたりジャンプする瞬間、ハムストリングに「外側に引っ張る力」がはたらき、溜めていたエネルギーを開放します。
これら、相反する力がハムストリングにかかると大きな負荷が生まれ、限界を超えたときに筋繊維が損傷するのです。

下半身と同様、上半身でも急激な曲げ伸ばしを行う場合には、筋繊維に同じような負荷がかかるため、肉離れが引き起こされやすくなります。
例えば、野球やテニスで思い切りスイングをするとき、柔道やレスリングで相手を引き寄せたり突き放したりするとき、高い場所に物を持ち上げたり降ろしたりするときには、腕や背中、腹筋などで肉離れが起きるケースもあります。

肉離れの症状は?

肉離れでは、患部に強烈な痛みが走ります。
また、肉離れは筋肉の損傷なので、発症した部位は筋力も低下し、それまでにできていた動きができなくなったりもします。
ときには内出血が起きて皮膚表面が大きく腫れあがることもあり、周囲の動きを阻害することも。
このように、肉離れが起きると、痛いだけではなく筋肉のパフォーマンスも落ちていくので、元のパフォーマンスを発揮できるように適切な対処が必要です。

肉離れの対処法

もし肉離れが起きたら、どう対処すれば良いのでしょうか。

 

まずは「PRICE処置」を行う
肉離れはある日突然起こります。
スポーツの最中はもちろんのこと、日常生活の中でも何の前触れもなく起きるため、まずは自身で応急処置をする必要があります。
応急処置としては「PRICE処置」がおすすめです。
PRICE処置とは、肉離れや打撲、捻挫などが発生した際に行うべき処置を「Protection(保護)」「Rest(安静)」「Ice(冷却)」「Compression(圧迫)」「Elevation(挙上)」の5つにまとめ、それらの頭文字をとったものです。

肉離れでは強い痛みや患部の腫れ、内出血などが起きるため、PRICE処置で患部への血流を制限して症状がひどくならないようにつとめ、専門家のもとでの本格的な対処に取り掛かれる態勢を整えましょう。

 

なるべく早く施術院に向かう

肉離れは放っておくと長引きやすく、また再発の可能性もありますので、応急処置で痛みや腫れ、内出血が引いたら、なるべく早く整形外科や接骨院、整骨院などの施術院で治療や施術を受けたり、日々の過ごし方の指導を受けたりして、より的確で効率的な対処を行いましょう。

肉離れの予防

ここまでご紹介したのは、「肉離れが起きてしまってから」の対処法でしたが、そもそも肉離れが起きないように予防することができれば、それに越したことはありません。
そこでここからは、肉離れの予防法についてご紹介します。

肉離れの原因についてお話した中で、筋肉の柔軟性や耐久力を超えた負荷が一度にかかったとき、肉離れが起きるとお伝えしました。
このことから、筋肉の柔軟性や耐久力を高い水準で維持することができれば、自然と肉離れも起こりにくくなると考えられます。

 

トレーニング

筋肉の耐久力アップの方法といえば、やはり筋力トレーニングが一般的でしょう。
トレーニングによってしなやかで強靭な筋肉を手に入れれば、肉離れのリスクはグッと減ります。
ジムに通うもよし、自宅で行うもよし、自分の都合に合わせたトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。

 

筋膜リリース

実は筋肉の柔軟性を高めるうえでは、「筋膜の柔軟性」も非常に大切です。
筋膜とは、筋肉や骨、内臓などさまざまな組織を覆っている膜のことです。
全身を包むボディスーツのようなものから、筋繊維の束をまとめる極小のものまでさまざまな種類があり、人間の「身体のかたちを整える」大切な組織です。

【関連記事: 筋膜は1つじゃない!今さら聞けない「筋膜」とは】

筋膜は本来であれば柔軟性に優れ、筋肉の動きを妨げないように伸びたり縮んだりしますが、水分の減少や外部からの圧迫などによって「癒着」し、うまく伸び縮みしなくなることもあります。
その結果、筋肉が伸縮しようとする動きを筋膜が阻害することがあるため、筋膜の柔軟性を取り戻す必要があるのです。

そこで行われるのが「筋膜リリース」です。
筋膜リリースとは、癒着を起こした筋膜をほぐすことで癒着を取り除き、筋膜の柔軟性を取り戻すことを目的として行う施術です。
筋膜リリース専用のグッズなどを使って自宅でできるものや、上述した接骨院や整骨院のほか、整体やカイロなどで手技や電気、鍼、メディセル筋膜療法等の種類があります。

【関連記事: 筋膜リリースは自宅でできる?「セルフ筋膜リリース」とは】

トレーニングや筋膜リリースは、続けることが大切です。
そのため、自分に合った方法で行うと良いでしょう。


いかがでしたか?
今回は、ひどい痛みが起きる肉離れについてご紹介しました。
肉離れは放置していても何も良いことはありませんので、肉離れが起きたときには早急に対処し、そして肉離れが起こらないよう十分に予防しましょう。

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