筋膜について

筋膜は1つじゃない!今さら聞けない「筋膜」とは

筋膜は1つじゃない!今さら聞けない「筋膜」とは

テレビやネットで話題を呼び、現在でも専用のグッズが販売されている「筋膜リリース」。
しかし、「筋膜をリリースする」とはどういうことなのか、そもそも「筋膜」とはどういうものなのか、ご存知の方はそれほど多くないでしょう。
そこで今回は、今さら聞けない「筋膜」についてご紹介します。

「筋膜」の種類

「筋膜」というと、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。
多くの方が、「ボディスーツのように、皮膚の下にぴったりと張り付いた膜のようなもの」というイメージを持っているのではないでしょうか。
確かにその認識も間違ってはいません。
というより、「筋膜」は上述の「ボディスーツのような膜状のもの」以外にも、さまざまな種類のものがあるのです。
まずは筋膜の種類をそれぞれご紹介します。

浅筋膜・深筋膜(せんきんまく・しんきんまく)
多くの人がイメージするボディスーツ状の膜であり、「筋膜リリース」の施術のほとんどでアプローチする部位といえるのが、浅筋膜と深筋膜です。
皮膚の下に存在する皮下脂肪の中にあるのが浅筋膜、その皮下脂肪の下にあるのが深筋膜です。

また、浅筋膜や深筋膜は身体のかたちが崩れてしまわないように留めておくコルセットの役割があり、筋膜が「第2の骨格」と呼ばれる理由のひとつとなっています。
浅筋膜や深筋膜は全身を覆っているので、どこか一箇所に癒着などの問題が起こっていると、他の部分にも不具合が出ることがあります。
筋膜リリースでは、不具合が出た箇所だけでなく、その原因となっている箇所に対して正確に施術することで、さまざまな悩みの解決が期待できます。
このことは、以前の記事でもご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
【関連記事:トリガーポイントって何?】

 

筋肉を覆う筋膜

筋膜には、全身を覆っている筋膜と、一つ一つの筋肉を覆う筋膜が存在します。

浅筋膜や深筋膜が全身を覆っている筋膜なら、ここからご紹介する3つは「筋肉を覆う筋膜」です。

筋上膜・筋外膜(きんじょうまく・きんがいまく)

筋上膜は、それぞれの筋肉をひとつのかたまりとしてまとめている筋膜です。
例:大胸筋、僧帽筋、大腿四頭筋など
また、筋上膜は筋外膜という名前でも呼ばれており、書籍やテレビなどで表記は異なるものの、本質としては同じものです。
一部の筋上膜と深筋膜はつながっているので、不具合が出た時に筋膜リリースで一緒に施術する場合もあります。

 

筋周膜(きんしゅうまく)
筋肉はいくつかの筋線維の束がまとまってできており、それらの筋線維の束を一つひとつまとめているのが筋周膜です。
いくつかの筋周膜が集まったものが、筋上膜でひとつの筋肉としてまとまります。

 

筋内膜(きんないまく)
筋線維一つひとつにも、それぞれを覆っている筋膜が存在しています。
それが筋内膜です。
これらの筋膜は3重の入れ子構造になっており、筋上膜の中に筋周膜、さらにその中に筋内膜が収められています。

 

Fascia(ファシア)
一部のメディアやサイトでは「筋膜=Fascia」と呼んでいる場合があります。
しかしFasciaとは本来「結合組織」のこと。
骨や内臓、筋肉や腱など、身体のそれぞれの組織を覆い、保護している膜の総称がFasciaです。
一方、「筋膜リリース」などで使われる「筋膜」という言葉は、「筋筋膜(筋肉を包む筋膜)」のことを指す場合が多く、自分で筋膜リリースしようとする人や施術院で筋膜リリースを受けようとする人が調べたときに混乱する原因になっています。

筋膜ってどうなってるの?

ここまで、筋膜の種類がひとつではないことをお伝えしました。
そこでここからは、筋膜の造りがどのようになっているかをご紹介します。

筋膜は「エラスチン」と「コラーゲン」の2種類のたんぱく質で出来ています。
エラスチンはゴムのように伸び縮みするやわらかい組織で、コラーゲンは伸び縮みしにくいけれど非常に丈夫な組織。
これらが何重にも重なることで、筋膜は身体を支えられる丈夫さと、柔軟な身体の動きにも耐えられる伸縮性を手に入れています。
そして筋膜があるおかげで、筋肉や骨、内臓があるべき場所からこぼれたりバラバラにならずに済むのです。

 

いかがでしたか?
今回は『筋膜は1つじゃない!今さら聞けない「筋膜」とは』と題し、筋膜に関する、実はあまり知られていない情報や、誤解されやすい情報をお伝えしました。
2019年現在でも、筋膜についてはまだまだこれから研究が進められていく分野であり、新しい発見があるかもしれません。
ワクワクしませんか?

整骨院は、ねんざなどの
ケガをしたときに行くところだと思っていませんか?

スポーツのコンディショニング調整をしたり、正しい姿勢をつくったり、あなたオリジナルのインソールを作ってくれる整骨院もありますよ。

PAGEのTOPに戻る