猫背は肩こりや腰痛など体の不調の原因のひとつ
パソコンやスマホ、事務作業や家事など、現代人の生活は猫背になりやすくなっています。
猫背は肩こりや腰痛など、体の不調の原因のひとつ。
猫背を解消するアプローチをご紹介します。
背骨の構造を知る
姿勢の正しさは上半身を支える背骨の状態によって変わります。
背骨(脊柱)は椎骨が積み木のように連結された構造で、横から見たときには直線ではなく、緩やかにS字状のカーブを描いているのが自然な姿です。
首の部分に当たる頸椎は7個。
その下の胸椎は12個、腰椎が5個、そして仙骨、尾骨で構成され、その中を中枢神経が貫いています。
椎骨同士の間には椎間板と呼ばれるクッションの役割を持った板があり、そのおかげで何らかの衝動があっても吸収出来るようになっているのです。
背骨は体を支えるというだけではなく、そこに沿って全身に神経が張り巡らされています。
脊髄には刺激を脳に伝える知覚神経や脳からの指令を筋肉に伝える運動神経も通っています。
歪んだ姿勢を長く続けたり、その状態が癖になったりすると、さまざまなところに支障をきたす場合が出てきます。
猫背の種類
「正しくない姿勢」というとすぐに思い浮かぶのが猫背ではないでしょうか。
背中が丸まった状態のことで、背中の丸まりの頂点がどこにあるかによって大まかに3つのタイプがあります。
肩の後ろに丸まりの頂点がある「首猫背」タイプ
肩の後ろに丸まりの頂点があるため、頭が前方につき出したように見えるのが首猫背タイプです。
頭の重さは女性でも約5kgといわれています。
しかし、首猫背タイプは頭を突き出した状態のため、首や肩の筋肉に大きな負荷がかかり、筋肉が疲労して首や肩のコリになっています。
頭を支える一番良い首の位置は「頭の真下」です。
頭と首が垂直に並んだ状態をキープできるようにしましょう。
腰が丸まっている「腰猫背」タイプ
腰が丸まっているのは腰猫背タイプです。
腰の背骨のゴツゴツが手で触るとわかるようなら、腰猫背の可能性が高いです。
背中の中心あたりに丸まりの頂点がくる「背中猫背」タイプ
背中の中心あたりに丸まりの頂点がくるのは背中猫背タイプです。
首猫背タイプよりもやや下方にその頂点がある、最も多い猫背のタイプです。
猫背になる筋肉のクセを取る
猫背を治すにはまず、筋肉のクセを取り除くことが大切
猫背は座ったときになりやすくなります。
自分にとって楽な姿勢を、体の筋肉が覚えてしまっているのです。
つまり、猫背をキレイな姿勢に正すには、筋肉のクセを取り除くことが大切なのです。
凝り固まった首、肩、背中、腰を中心に筋膜リリースなどによって筋膜をゆるめ、猫背の状態を覚えてしまった筋肉をリセットします。
特に肩は、前から後ろへ引っ張るような気持ちでマッサージして、猫背によってできたねじれを正しましょう。
また、猫背によって背骨を中心に肩が内側へ入り込んでいる場合が多いので、縮こまった大胸筋をゆるめることも大切です。
鎖骨沿いやバストの間もマッサージします。
予防としては、猫背姿勢になりやすくなる高い枕の使用をやめる、また、腕を組む・あぐらを組む・足を組むといったクセをなくすことも大切です。
猫背になる筋肉のクセを取る